生活を経営する

消費者金融からの借り入れを検討する原因については、先にも検討しました。ここでは、自分自身の生活を企業活動と同じように「経営」という視点で考えてみたいと思います。企業が資金調達を行う場合、大きな企業や業績のよい企業は銀行から、金利などについて有利な条件で借り入れを行うことができます。場合によっては金融機関を利用することなく、社債発行や株式を発行、上場することによって必要な資金を調達することもできます。しかし、いったん業績が下降しはじめたり、して市場からの評価が低くなると、借り入れが難しくなります。メインバンクからの借り入れを断られた場合などには、より条件の悪い借り入れ(=金利が高い)をしてでも運転資金を調達せざるを得ない状況になります。特に、中小零細企業は、銀行から見捨てられた状態であれば事業者向けの高金利の金融業者から高金利で借り入れを行い、自転車操業となり、倒産に向かって一直線というケースは不景気の時代にはいつでもあることです。個人に置き換えても同じことです。では、銀行から借り入れが難しくなり、その後に高金利の消費者金融からの借り入れを継続してゆくことは、生活の破綻(=自己破産など)への道を歩むことになりかねません。そこで、企業がつねに自社の経営状態について定期的なチェックを行うように、個人においても自分自身を経営体と見立てて考えてゆくことが、なぜ消費者金融からの借り入れを行おうと考えたのか、本当に利用する必要があるのか、ほかの手段はないのか、など解決策を見つけるヒントになるかもしれません。企業=法人(人をまねしたもの)と違い、個人は生身の人間そのものです。そして命ある限り生きてゆく。そして生きるために行う「再生産」の機能として生活をとらえてみます。仕事に関連して、休暇を「労働力の再生産」と表現することは聞いたことがあるかもしれません。ここでは、個人の生活という面から考えて、知的・感情的・文化的な世界である「精神」をつくる再生産、肉体的なエネルギーや明日の活力である「生命」をつくる再生産と考えてみます。日々、明日を生きてゆくための「精神」と「生命」の再生産を行う。そのための手段の一つとして、金銭をどのように配分するか、ということが生活を経営してゆく上で大切です。

家計簿をつけるということ

先に述べました、家計を把握するためのP/Lの手段として具体的なものは家計簿です。家計簿は、ごくごくありふれた存在ですが、目に見えない金銭の収支を管理するためにも欠かせないものです。家計簿のつけかた、利用のしかたについて巷では多くの本が出版されています。また、最近ではテレビ番組でファイナンシャル・プランナーが解説をすることも多く見かけます。具体的なつけかたは、個人が自分に合った方法をみつければ良いのです。大事なことは、毎日であれ1週間単位であれ、しっかりと記録を取って分析をするということです。特に、現在ではキャッシュレス会計といって、クレジットカードでの支払いを利用することが多くなり、その分、お金を遣ったという意識が希薄になりがちです。そこが多重債務や消費者金融への入り口にもなりかねないので、家計簿をつけるということがとても大切です。経営と考えると分かりやすいのですが、紙のようなアナログであろうとシステムのようなデジタルであろうと、「現金出納帳」や「出金伝票」「入金伝票」「交通費精算」などを使わない会社があるでしょうか?家計も「経営」の観点から考えると同じことで、決して「主婦(夫)のケチケチ節約術」のためでなく、れっきとした「家庭経営」のための道具なのです。もしも、消費者金融から借りてしまったら、返済額もしっかりと記載しておくべきです。企業経営の場合は、紙ベースの「〜帳」であったり、システムから出力される一覧表であったりします。重要ポイントは、一目でわかる、ということです。したがって、何円単位までつけるかどうか、ということはさておき、実際に日々利用することを考えると、レシートなどを貼りつけたノートなど、「一覧性」があるものの方が、現状と傾向を把握しやすい、という面では優れています。

 

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